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二の腕太もも細くするクリアボス

コーヒーブレイクになるようなトピックをお届け。とりあえず心の浮動点(フロート)は解除して前を向こうか。

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あの出逢いを「運命」と言い切るのはあまりに容易い。






「すきなの」











必死に涙をこらえきれないその表情は、
これから起こるできごとを示唆していたのかもしれない。


ある夏の初めに、

「太陽」という大きな光ではなくても、僕はちいさい恋をしていた。
それはどこか無意識な部分で「面影」を追い求めてしまっていたのだが、
僕はとても暑い或る夏に、ひとりの恋人と付き合うことになる。





とても暑い夏だった。
みんなで騒いで、騒いで、騒ぎ通した、夏。

あの夏を超える夏は、二度と来ないのではないかと思えるくらいだった。


その夏の終わりに、僕は彼女と突然の終わりを迎える。



きっかけは「月の涙」。


皮肉にもその日は、僕の誕生日で、
「月」にも、
「僕」にも、

それぞれに恋人が居たというのに。











「すきなの」











僕は妖しく光る「月光」の涙声に、狂う。

僕は彼女というカードを入れ替えたのだ。


夏の初めに付き合った初恋人と別れ、
僕は「月」という光を手に入れる。


皮肉なことに、夏に騒いだメンバーのもうひとつのカップルも、
同じ日に終局を迎えていたのだから驚きだ。







そういうわけで。







誕生日に初キス体験。



夏の初めの恋人とは、
手を繋ぐだけで精一杯なくらいだったので、

それだけで僕のこころを支配するのは容易だった。(と、思う)




「月」というユメを見続けているうちに、






そこで真実の存在を思い知ることになる。







「月」にはクレーターという「傷」が、

穴ぼこが、



無数についていたのだ。





それは痛々しいくらいに。


ときにかなしいくらいに。






表面的な傷ではなく。



空気のない「月面」では息苦しく、重苦しく、

抱いていた幻想・ユメとの違い…



「月にうさぎはいない」



…という現実が、

僕をはるかな幻想の世界から、
むりやりに現実へといざなうという契機になってしまったのである。




ピアノ曲のような「月光」の旋律に、すっかり酔いしれていた僕は、
「月」と踊り続けるのを突然、放棄する。





「月」に亀裂が走る。



もとには戻らない現実を尻目に、


僕は無重力へと身体を投げ出した。








「月面」にいたことで、
僕は「太陽」をしばらく眺めていなかったことを思い出す。






その年の、『冬』が近づいていた。



僕の内奥に根ざす概年リズムが、想いの光を蘇らせようとしていた。






そうして「太陽」と「地上」と「月」のはざまという、

無重力の世界で揺れているうちに、

「月」は涙を押し殺し、新たな「衛星」を得る。





「衛星」は、僕の友人だった。

僕は「月」と「衛星」という、大切なものを同時に失う。






相変わらず「夜」は明けることなく、

そこに横たわっていた。



失ってしまったいくつかの「光」の記憶を抱きしめながら。

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